おとなのデュオ、CHAGE and ASKA
フォークから徐々にポップ路線になっていく
ワーナー時代の作品を振り返ってみましょう!
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S1 熱い想い おすすめ度 ★★★★☆
(ASKA)
②暁
(CHAGE)
③OMOIDE (Instrumental)
(共作)
④御意見無用'82
(CHAGE)
⑤THEME FOR "BUJUN" (Instrumental)
(CHAGE)
⑥MARGARITA
(CHAGE)
⑦カーニバル
(ASKA)
⑧魅惑
(ASKA)
⑨夢から夢へ (Instrumental)
(ASKA)
⑩熱い想い 〜CLOSING THEME〜
(ASKA・シングル)
北風物語
(ASKA・シングル)
恋はア・ヤ・フ・ヤ
(CHAGE・カップリング)
MESSAGE
(CHAGE・カップリング)
☆は「敢えて3曲挙げるなら」選曲
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前作「黄昏の騎士」からわずか3ヶ月。
1982年5月にリリース。
同名シングル「熱い想い」はもちろん収録されており
そのc/w「恋はアヤフヤ」、
次のシングル「北風物語」とそのB面「MESSAGE」の3曲とも
CD版ではボーナストラックとして収録されている。
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さて、本編は蒸気機関車をモチーフにした
映画サントラとあって、
インスト曲中心で効果音として
汽笛の音が多く使われている。
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そんなインストに続く2曲目「暁」はチャゲらしい
つきぬけるような爽快な曲で
映画ではオープニングで使用されていたという。
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インスト曲に挟まれるように
「風舞」収録曲のリメイク「御意見無用」を経て
早くも6曲目となるチャゲの「MARGARITA」も
ラテン系のノリが楽しい。
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7曲目「カーニバル」はタイトルこそ
同じくラテンかと思わせるが
三拍子で哀愁たっぷりに聴かせる。
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ラグビードラマにも使われそうな「魅惑」では
疾走感がこの時代らしい。
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再びインスト曲を経てタイトル曲「熱い想い」で締める。
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途中で「カーニバル」の旋律を効果的に挟んでる。
「熱い想い」は後の「スーパーベスト」の1曲として聞くと
少し浮いた印象を持っていたが
このサントラでは曲の良さを
ダイレクトに感じることができる。
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チャゲアス作品の中では「Snow Mail」と並んで
マニアは押さえておきたい作品だ。
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04 21世紀 おすすめ度 ★★★★☆
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やはり前作から1年程度、1983年5月の作品。
同じように前後のシングルと
そのc/wがボーナストラックとして収録。
ただなぜか「華やかに傷ついて」だけは
次のアルバムのボーナストラックに収録されている。
このころのチャゲアスのアルバムは
本編からシングル曲は外されている傾向だが、
CD化で網羅できるのはうれしい。
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さて、蒸気機関車の映画サントラの「熱い想い」に続いて、
アルバムとして一定のコンセプトを感じる構成で
「自由」では教会の鐘を効果的に用いており
最後の「O domine」はタイトルからして
言わずもがな、ミサ曲の雰囲気で締める構成。
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「眠ったハートに火をつけて」、
「あの娘にハ・レ・ル・ヤ」は
この時代のチャゲアスならではの『ゴキゲン』なナンバー。
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変化球なチャゲの「Fifty-Fifty」に続いて、
5曲目の「不思議の国」から雰囲気がガラッと変わる。
飛鳥の声が心地よい聖なる雰囲気で、
夢の国につれていかれるような不思議な感覚だ。
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タイトル曲「21世紀」はそのタイトルで敢えてフォーク。
なんせ今は21世紀だけど、愛の歌は幸い残っている。
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「闇」というタイトルだが拳を感じさせる曲に続き
チャゲバラードの真骨頂といってもよい
「夢を見ましょうか」で泣かせ、
最後は教会音楽で締める。
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21世紀真っ只中に、
80年代に想定された21世紀のアルバムを聴くのも
また乙な楽しみ方だろう。
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オススメ楽曲を敢えて3曲挙げるなら…
08 夢を見ましょうか
05 不思議の国
06 21世紀
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05 INSIDE おすすめ度 ★★★☆☆
☆は「敢えて3曲挙げるなら」選曲
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またまた前作からわずか9ヶ月、
1984年3月リリースで、
先行シングル「MOON LIGHT BLUES」を引っ提げるアルバム。
シングルカットはないため、
ボーナストラックにはc/wの「Darlin'」だけでなく、
前作の時期に近い「華やかに傷ついて」も収録。
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5枚目にしていわゆるタイトル曲がないが、
前作「21世紀」で予告していたかのように
都会的なサウンドに突入する。
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その都会の内側という意味では
1曲目の「東京CARRY ON」が
精神的にはタイトル曲と言えるかも知れない。
2曲目のASKAの「シナリオ」と
3曲目のCHAGEの「涙・BOY」が
楽曲の中ではまず耳に残る。
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メロディの流麗さとワンコーラスの完結部の品の良さ、
キャッチーなメロディに同じ言葉を繰り返す
「ナツナツナツナツココナツ」戦法。
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遊び心溢れる「RAINBOW」に続く
シングルの「MOON LIGHT BLUES」は
アルバムの中の方が曲の良さが引き立っており
これは「熱い想い」と同様だ。
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なぜかピンクレディの「UFO」を思い出す
「TIME KEEP DANCER」と
8曲目「夢のかなた」は
80年代らしい土曜ワイド劇場感な懐かしさ、
9曲目「ゆら・ゆら」は
昼メロの雰囲気をチャゲのソロで。
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エンディングの「B.G.M」は
前作の「O domine」と同じように
琴線をえぐるような厳かな雰囲気に
ASKAの抑えたトーンのボーカルが映える。
ASKAの声は特別な楽器だ、というのを強く感じる。
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オススメ楽曲を敢えて3曲挙げるなら…
02 シナリオ
03 涙・BOY
10 B.G.M
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06 Z=One おすすめ度 ★★★☆☆
☆は「敢えて3曲挙げるなら」選曲
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またまたまた前作から1年以内、
1985年1月にリリースされた6作目。
先行シングル「標的(ターゲット)」に
そのc/w「マリア(Back to the City)」、
さらに後にダブルでシングルカットされる
「誘惑のベルが鳴る」「オンリー・ロンリー」が収録されている。
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これらのシングルがアルバム中盤で
本作のバランスをとっている、
とも言えるくらいマニアックな曲が目白押しだ。
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黄金期のチャゲアスを想定して
このアルバムを聴くと面喰らうだろう。
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1曲目のタイトル曲「Twilight Zone」が
このアルバムの雰囲気を主張するようだ。
もうフォークではないロック、だがそれがいい。
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2曲目「棘」までは同じ系譜となって聴きやすい。
問題はここからだ。
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3曲目「J's Life」は曲構成が玄人で
斬新過ぎる天気予報の間奏、
シングル曲「標的」を挟んだ
5曲目「メゾン・ノイローゼ」も
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「誘惑のベルが鳴る」を経て
今度は「マドンナ」もとにかく怪しい。
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またしてもシングルの「オンリー・ロンリー」に続く
「星屑のシャンデリア」になって
ようやく求めていたサウンドでホッとする。
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「マリア」のチャゲ節はわかりやすく着いていきやすい。
エンディングの「さようならの幸せ」は
このアルバムの中では際立つバラード。
異色の作品はこうして幕を閉じる。
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オススメ楽曲を敢えて3曲挙げるなら…
01 Twilight Zone
08 星屑のシャンデリア
10 さようならの幸せ
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チャゲアス全アルバムレビュー バックナンバー
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