大人のデュオ、CHAGE and ASKA
いよいよ初期のチャゲアスから全盛期に向けて
階段を駆け上がっていく時代の作品をレビューしよう。
(2024年10月2日更新) .
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B2 Standing Ovation おすすめ度 ★★★☆☆
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1985年12月にワーナーからキャニオンへの移籍前にリリースした 2作目のベストアルバム。
まさにこれ以後「モーニングムーン」以後の
「全盛期チャゲアス」になる前の最後の作品と言える。
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コレクター視点でこのアルバムの収録曲を眺めてみると、
実は10曲中9曲が過去のアルバムに収録されている。
5曲目の「ボヘミアン」のみが本アルバムのみに収録ということで、
コレクターが集めるかどうかは微妙なところだ。
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その「ボヘミアン」はこの年代らしい疾走感のある曲だが、
そういうファンのニーズには若干応えづらい。
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07 TURNING POINT おすすめ度 ★★★★☆
☆は「敢えて3曲挙げるなら」選曲
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ポニー・キャニオンに移籍後の初のアルバムで1986年4月にリリース。
先行シングルは1曲目を飾る「モーニング・ムーン」。
あまりに有名曲であり多くは語るまい。
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なお、これ以後はカップリングは
ボーナストラックでもアルバム未収録が多くなり、
本作もCHAGEの「Gently」がまったく宙ぶらりんの状態だ。
いくつかのサイトで視聴はできるので
気に入ったら購入がよいだろう。
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2曲目「砂漠のイリュージョン」は前作の怪しさ含みで、
続くCHAGEの「キャンディ・ラブになりすぎて」、
「キューピッドはタップダンス」の
2曲も前作同様にかなりマニアックだが
少しキャッチーさが加わった。
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ASKAの壮大なバラード「Key word」で
混沌から抜け出したようで少しホッとする。
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後半は嘆きの女性的な「ロンリー・ガール」、
CHAGE流の女性目線の「ショート・ショート」、
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昭和な歌謡曲風の「HIDARIMEが感じてる」と続き、
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まさにその怪しい雰囲気をバラードで「くぐりぬけて見れば」、
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タイトル曲の正統派ロックの「TURNING POINT」で幕を閉じる。
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若干混沌とした路線から確実に
中期の佳曲がたくさんのチャゲアス時代につながっていく。
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オススメ楽曲を敢えて3曲挙げるなら…
(シングル外してみます)
10 TURNING POINT
05 Key word
09 くぐりぬけて見れば
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08 MIX BLOOD おすすめ度 ★★★★☆
☆は「敢えて3曲挙げるなら」選曲
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前作からわずか5ヶ月で1986年9月リリース。
この年のチャゲアスは「モーニングムーン」から3ヶ月毎に
4枚のシングルをリリースするなど まさに躍動していた年であり、
本作の充実ぶりにも表れている。
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なお、直前シングルの「Count Down」と
カップリング「恋人との別れ方」は本作には含まれていない。
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ジャケット写真を見ながら聴く1曲目「EXPLOSION」は
この時期のチャゲアスらしい勢いのある佳曲。
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続くタイトル曲「MIX BLOOD」も同じ路線で
メロディアスなメロディに、敢えてロックアレンジ。
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「TEKU TEKU」は少し落ち着いた曲で
明石家さんまバージョンと聴き比べると面白い。
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CHAGE節「不条理なkissを忘れない」は
一時よりさらに落ち着いてきて
マニアックながらよりキャッチーさに磨きがかかる。
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先行シングル「黄昏を待たずに」は
35年たった今でも古さを感じさせない
時代を越える名曲。
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またしてもアルバム未収録作品。
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「NEWSにならない恋」
「ADIOS SENORITA」のCHAGE曲も
いずれもキャッチーで耳に心地よい。
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続くASKAの「かけひき」は
「MIX BLOOD」同様に和風のサビメロディが印象的だ。
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「シングル・ベッド」はアルバムに一曲は欲しい
CHAGE流素敵バラード路線を継承する楽曲。
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「やっぱりJAPANESE」は
今度はジャジーなメロディで甘美な雰囲気でありながら
そこに日本人というタイトルが唸らせる。
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最後の「月のしずく」では
「MIX BLOOD」のメロディがバラードとして再登場し、
アルバム全体を締め括っている。
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オススメ楽曲を敢えて3曲挙げるなら…
(シングル外してみます)
02 MIX BLOOD
01 EXPLOSION
07 ADIOS SENORITA
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M1 Snow Mail おすすめ度 ★★★★☆
シングル4枚、アルバム2枚をリリースした移籍元年に
これでもか、とリリースされたクリスマスアルバム。
「シルバーパラダイス」は1コーラス目のアレンジからアカペラ調でクリスマスの雰囲気。
2コーラス目からはASKAらしい早い動きのロック佳曲。
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「ボニーの白い息」もキャッチー路線な滑らかCHAGE曲。
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「White Night, White Moon」は甘美なASKA節を英語詞で聴かせる。
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「今宵二人でX'mas」もポップな安心路線のCHAGE曲でサビのフレーズも印象的。
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捨て曲なしの限定品でレア物だったが、
新たにクリスマスソング3曲が加わったバージョンが発売されており、
コレクターはむしろそっち買いだろう。
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B3 SUPER BEST おすすめ度 ★★★★☆
1987年3月に発売の「ひとり咲き」から
「Count Down」までを網羅した シングルコレクション。
ライトなファンには初期のチャゲアスを知る上で貴重な一枚。
ただしコレクターからすると微妙なところ。
オリジナルアルバム未収録のシングルもあったものの
古いアルバムがレコードからCDになるにあたり、
それらがすべてボーナストラックとして収録されたことから
それらをすべて持ってる人からすれば
本作を入手する意義は「Count Down」のみということになる。
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そして「Count Down」はスーパーベスト2にも収録されているので
ますます本作をあえて入手する意義は乏しいかも知れない。
とはいうものの、チャゲアスの初期を
時間とお金をかけずにざっくり把握するには最適の一枚とも言えよう。
そしてそれを入り口にして古いオリジナルアルバムを聴いていくのもまた一興だ。
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チャゲアスのあれこれプレイリスト
全作品から選んだ! チャゲアスのファン歴別名曲選 - おとなの自由研究
46分テープに入るチャゲアスベストを考える - おとなの自由研究
チャゲアスCHAGEの素敵バラード17曲 - おとなの自由研究
甘美なASKAボーカルを堪能できるチャゲアスバラード16曲 - おとなの自由研究
夏は懐かしい初期のチャゲアスロック12曲 - おとなの自由研究
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チャゲアスの隠れた名曲バックナンバー
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チャゲアスの全アルバムレビュー
⑦TURNING POINT・⑧MIX BLOOD・snow mail 他
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