おとななデュオ、CHAGE and ASKA。
いよいよチャゲアスのもっとも華やかな時代へ入る
ほんのわずか前、そんな時代のアルバムを振り返ってみよう。
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12 PRIDE おすすめ度 ★★★★★
☆は「敢えて3曲挙げるなら」選曲
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前作から9ヶ月、先行シングル「WALK」「LOVE SONG」を経て
1989年8月リリースのデビュー10周年記念の2枚組アルバム。
とはいえ2枚目は4曲入りで、内容もベスト盤に近く、
実質1枚のアルバムとも言える。
後に大ブレーク後再発売されるシングル「WALK」「LOVE SONG」を含んでおり、ファンの中でも名作と評価が高い。
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ちなみに「WALK」のカップリングの「抱いたメモリー -as time goes by- 」はアルバム未収録だが、
「LOVE SONG」のカップリング「Break an egg」は本作に収録されている。
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1曲目は「LOVE SONG」。
チャゲアスのベスト盤を自分で作ろうとすると、
割と1曲目に選ぶ人が多いんじゃないだろうか。
そのくらいイントロは重たくなく爽やかだし、
さりげなく始まるAメロとサビ前の連呼、
そしてキャッチーなサビと、言わずもがな名曲だ。
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続くタイトル曲「PRIDE」こそ本作の中で最も評価の高い曲だろう。
エレピのイントロから主張を感じ、
落ち着いた入りから一気にサビに盛り上がる様は圧巻。
サビでのCHAGEのハモリラインが完璧にカッコよく決まり、
ライブDVDでそれを再認識できる。
是非再結成の際に披露してほしい楽曲だ。
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CHAGEのマニアックな「SHINING DANCE」に続く
「HOTEL」は前作の「Love Affair」あたりの系譜を引き継ぐ
大人なロックナンバー。
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「Break an egg」はまたしてもマニアック路線かと思いきや
サビから爽やかチャゲさんポップに変身する様子が
まさにbreak an eggだ。
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短調で展開するCHAGEのバラード「さよならは躍る」に続く7曲目、8曲目がまた充実で
ここにポイントゲッターがいる野球チームは強い。
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「砂時計のくびれた場所」は壮大なサビに繋がる様は圧巻で
後の「クルミを割れた日」の系譜となる佳曲。
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「天気予報の恋人」はこのところのASKAお得意の力の抜けた癒しポップナンバー。
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明るい「Don't cry, Don't touch」でバランスを取り、
再びCHAGEのマニアックロック「絶対的関係」を挟み、
1枚に1曲のCHAGE流素敵バラード「流れ星のゆくえ」は
天にも昇るようなフワフワ感を楽しめるサウンドだ。
ラストを飾る「WALK」は言わずもがな名曲。
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さて、ディスク2はバラード集大成が新録で楽しめる。
よりねっとり感を増した「MOON LIGHT BLUES」に、
「嘘」「エピローグ」の素敵なCHAGEバラードを経て「熱い想い」で締める。
こちらはこちらで4曲ながら聞き応えはある。
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オススメ楽曲を敢えて3曲挙げるなら…
(シングルを敢えて外します)
02 PRIDE
07 砂時計のくびれた場所
08 天気予報の恋人
まあ、この3曲は外せないかな...
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B4 THE STORY of BALLAD おすすめ度 ★★★★☆
1990年2月発売の4枚目のベスト盤で
タイトル通りにバラード作品が中心となる。
例によってコレクターにとって入手すべきかと言う点で考えていきたい。
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全12曲で基本的には過去の作品からのカットが中心となる。
チャゲアスとしての新曲は最後の「心のボール」だけであるが、
もともと徳永英明に提供した曲のカバーではあり、
また、さらに後に発売されるベスト版にも収録される。
アレンジ違いとして「WALK」も入ってるが、
他のチャゲアス作品を揃えてるファンが敢えて入手すべきか、
は少々疑問が残る作品になってしまった。
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とはいうものの、この「心のボール」
ASKAの叫ぶようなボーカルが実に刺さり、
当初はこの曲だけのために何度もリピート再生したものだ。
今は1曲購入もできるので、そういった方法もあろう。
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13 SEE YA おすすめ度 ★★★★★
☆は「敢えて3曲挙げるなら」選曲
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1990年6月に発売。先行シングル「DO YA DO」と
後にシングルカットの「太陽と埃の中で」を含む。
「SEE YA」は英語で「SEE YOU」の口語表現であることはわかる
では「DO YA DO」とは何か?
当時中学生の自分にはせいぜい「DO YOU DO」かな、くらいだった
それでもなんだか意味はわからなかった
もちろん当時はネットなどなかった
今になってネット検索すると「どうするの?」の口語表現のようで
どうやら「WHAT DO YOU DO?」の省略だと判明した。
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...以上のことは完全に余談だが、
本アルバムにはチャゲアスのアルバムには珍しくタイトル曲が存在しない。
タイトルに文法的に少し似ているこの1曲目「DO YA DO」が
精神的にタイトル曲だと考える
エンドレスメロディなこの曲、
過去のチャゲアスの曲からは少しトーンが異なっている
恐らく海外レコーディングの影響もあったのだろう
サウンドとしてより洗練されたというべきか
勢いというものを昇華させたというべきか
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2曲目の「水の部屋」にもそれは引き継がれる
中期のチャゲアスの持っていたパワー感から
全世紀の円熟したチャゲアスへの変化を感じる佳曲だ。
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そうするとCHAGEのマニアックな「すごくこまるんだ」、
CHAGEポップな「ROLLING DAYS」もなんだかサウンドがおしゃれな雰囲気に聞こえてくる。
そして1枚に1曲のCHAGEバラードかと思える天上音楽「Primrose Hill」。
レコーディングしたロンドンの名所なのだが、
このタイトルを「Promised Hill」と空目して
カセットテープの紙に誤って書いていたのは
やはり中学生時代の懐かしい記憶だ。
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ASKAの落ち着いたバラード「僕は僕なりの」に続いて
なんと1枚に2曲目のCHAGEの素敵バラード「Reason」が君臨する。
存在感のある「モナリザの背中よりも」は
バラードにもロックにもなりうるメロディが一級品だ。
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「ゼロの向こうのGOOD LUCK」も怪しいロック路線の曲。
「DO YA DO」のカップリング「YELLOW MEN」も
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アルバムのトリは名曲「太陽と埃の中で」。
もはや説明不要な有名曲、
ライブで盛り上がるラストのコーラスは圧巻だ。
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ちなみにこのカップリングは「男と女」ライブバージョンと
アルバム未収録のCHAGEの名作「SOME DAY」だ。
この曲が実にいい。
なんならyoutubeでオフィシャルのライブ映像を見ると
絶対ハマってしまう力強さがある。
なんでアルバムに入れなかったのか、という曲。
ちなみにCHAGEのベスト盤にも収録されている。
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オススメ楽曲を敢えて3曲挙げるなら…
(シングルを敢えて外します)
07 Reason
02 水の部屋
08 モナリザの背中よりも
さあ、いよいよ最も活躍した時代のチャゲアスへ続く!
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