大人なバンド、スタレビ。
2000年代前半は、他のアーティストとの共演も目立つようになり
様々な趣向を凝らした作品が数々誕生する。
そんな時代の作品を振りかぶってみよう。
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18 AQUA おすすめ度 ★★★★★
☆は「敢えて3曲挙げるなら」選曲
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賛否両論となった2003年4月の前作「Heaven」。
その後、他アーティストとのコラボが続き、
ASKAとの共作シングル「デェラ・シェラ・ム」を9月に発表。
2004年1月には大泉洋とのコラボシングル「本日のスープ」
7月に先行シングル「Find my way」を経て9月に発売となったのがこのアルバム。
10月には「南風吹く丘で」をシングルカットしており、
すべてのシングルが本作に納められている。
各カップリングは過去の発表楽曲の
ライブバージョンなどなので未収録曲はない。
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アルバムは先行シングル「FIND MY WAY」で幕を開ける。
爽やかなつきぬけるような壮快さ。
まさに「我が道を得たり」、
スタレビが帰ってきた、と思わせる佳曲。
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続く「AVERAGE YELLOW BAND」も
バンドとしての生き様を表したような
吹っ切れた感のある楽曲。
開放感のある曲で、もう、これぞスタレビと言わせんばかり。
志賀島が出てくる辺り、タイトルは福岡とかけているんだろう。
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大泉洋とのコラボ「本日のスープ」では
福岡から北海道へひとっ飛び。
メロディアスなポップソング。
楽曲とコラボな「本日のスープカレー」も発売された。
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「オルフェウスの愛」はソウルフルなバラードで
ここまでの展開に一区切りを入れる。
後半の一曲目「蛍」は勢いのあるサウンドで、
柿沼氏の「明日へ」は未来的なタイトルに
敢えて古めのサウンドをチョイスしたのだろう。
最後のエレキギターの切れ方なんて
本当に懐かしい感じで唸ってしまう。
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「Smile」はこの後のスタレビのひとつの路線である
ほっこりソングの先駆けとなる。
コーラスワークの妙がスタレビならでは。
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ミディアムバラードな「黄金色の海」を挟んで
最後はチャゲアスとスタレビの共演シングル「デェラ・シエラ・ム」。
意味がどうしても知りたいのだが、
あまりにも情報が乏しい。
デェラはイタリア語っぽい冠詞で、
なんとなくシエラが山脈という意味で、
ムーはなんだろう? ムー大陸? 音楽の略語?
まあ、そんなことよりこの競演による
すごく安定感のあるラヴソング、
それだけでよいではないか、という気にさせてくれる。
ああ、スタレビの音楽が帰ってきたなあ、
そんな気分にさせてくれるタイトル通りに
原点回帰なアルバムだ。
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オススメ楽曲を敢えて3曲挙げるなら...
01 Find my way
10 デェラ・シエラ・ム
08 Smile
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B7 HOT MENU おすすめ度 ★★★★☆
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「AQUA」からのシングルカット「南風吹く丘で」から
2005年は「木蓮の涙」のアコースティックバージョンをリリース。
カップリングも含めて過去の曲のアコースティックバージョン4曲でまとめ
さもミニアルバムのような構成。
2006年はシングル「いのちのこたえ」
カップリング「カザミドリ」をリリース。
これを経て「BEST WISHES」「STARS」に続く
シングルベストの系譜で2006年3月リリース。
「木蓮の涙アコースティックバージョン」「いのちのこたえ」は先行シングル的に収録。
「カザミドリ」は後のテイチクイヤーズカップリングコレクション収録。
シングルベストと書いたものの、網羅はされておらず、
タイトル通りリクエストに基づく選曲である。
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例によってこれまですべてCD持ってる人ならば、
「いのちのこたえ」とアコースティックバージョンの 「木蓮の涙」「シュガーはお年頃」
は持っておきたいし、
ボーナストラック「おらが鎮守の村祭り」も聞き所だ。
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密かに「SUPER DONUTS」だけに収録されたバージョンの「トワイライト・アベニュー」や
「STARS」だけ収録されたスタジオライブバージョン、
「NO BALLADS」だけのバージョンなど
あらゆる段階のファン層の購買意欲をくすぐる仕掛け。
それぞれの所有状況に合わせて購入の判断でよいだろう。
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19 31 おすすめ度 ★★★★★
☆は「敢えて3曲挙げるなら」選曲
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「HOT MENU」を経て2007年。
3月のシングル「WAKE UP! MY HEART」、
7月の先行シングル「愛の歌」を引っ提げ
9月にリリース、すべてのアルバムCDとして31作目にあたり、このタイトルだ。
某アイスクリーム屋を意識したか、掛布雅之氏を意識したかは不明。
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そのうちわけは、ここまで取り上げた
オリジナル19枚、ベスト7枚、アカペラ2枚、ライブ3枚の合計31枚だ。
スタレビの長い歴史を感じざるを得ない。
今作も前作同様、スタレビらしさを出しながらバラエティに富む。
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ブラスやサックスを効かせたジャジーな「Spice of Life」は
スタレビのアルバムオープニングとしては珍しくスパイシーだ。
おしゃれな熟練した大人なアルバムを思わせる。
「未来は今に」は爽やかな、ジ・AORな曲。
サビは短いフレーズで決めるのではなく、
サビ全体で主張してくるタイプの佳曲。
最後のコーラスまでもが綺麗にまとまっている。
「彼女とOh My God!」は一転して軽快なポップ。
歌詞的にはガンガン青春ポップだが、なんだか青春時代真っ最中というより
そんな過去を懐かしむような仕上がりなのは大人なバンドだからこそ。
シングルカットの「愛の歌」はさすがな楽曲。
最初は歌詞通りにシンプルに始まるものの
曲が進行するにつれて重厚になっていくコーラスに聞き惚れる。
ライブで盛り上がること間違いなしのゴスペルソング。
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ここからはさらに大人な楽曲が続く。
アダルトな意味ではなく、黄昏るような意味での「大人な」曲たち。
熟練した大人が振りかえるような「初めて君と会った日」は
40代以上は間違いなく染みるバラード。
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「あなたの背中」も、さらに親世代を追想させ
親を失くした世代の琴線に響くこれまたバラード。
いつか我が子にもこんな風に思ってもらいたいとも思える。
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80年代ディスコを思わせる「Strange Dance」もどこか郷愁を感じさせる。
「大渋滞」は大渋滞をも楽しく過ごさせてくれそうな勢いのあるロック。
コーラスで所々に遊びを入れてるのも楽しい。
の~んびりいこうぜ、のフレーズが印象的だ。
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全編にコーラスが効いて軽妙に口ずさめる「煙が身にしみる」も
モーニングジャズな曲のよさもさることながら、
そこに喫煙者の嘆きな歌詞を重ねるのも素敵だ。
スタレビ名物のタイトルだけではっとさせる楽曲
「大事なものは見えない場所にある」では
柿沼氏ボーカルのバラードで聴かせ、
最後はギターをかきならす「WAKE UP!MY HEART」で締める。
実に音楽のジャンル・バラエティに富みつつも、
それぞれに円熟味を感じざるを得ない秀作アルバムだ。
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なお、シングル2作のカップリングは
「テイチクカップリングコレクション」に含まれるか
過去の曲のライブバージョン、「煙が身にしみる」の別バージョンだ。
.オススメ楽曲を敢えて3曲挙げるなら...
04 愛の歌
02 未来は今に
05 初めて君と会った日
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スタレビ全アルバムレビュー
①STARDUST REVUE・②今宵はモダンボーイ 他~夢伝説
⑤NIGHT SONGS・⑥RENDEZ-VOUS・⑦IN THE SUN, IN THE SHADE 他~BE MY LADY
⑧ONE & MILLIONS・⑨Brightest!!! 他~追憶
⑪楽団・⑫艶・⑬LADYS & GENTLEMEN 他~ふたり
⑭GOOD TIMES & BAD TIMES・⑮MOODY BLUES 他~愛してるの続き
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