おとななソロアーティスト、ASKA。
圧倒的な完成度を誇った前作から2年。
今回は チャゲアスが円熟期となり、独自路線を歩み始めつつある時代のソロアルバム「ONE」をレビューする。
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04 ONE おすすめ度 ★★★★☆
②ONE(シングル)
③草原にソファを置いて☆
④バーガーショップで逢いましょう☆
⑤僕はすっかり
⑥共謀者
⑦帰宅☆
⑧ブラックマーケット
⑨君が家に帰ったときに
⑩ID(シングル)
☆は「敢えて3曲挙げるなら」選曲
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1995年の名作「NEVER END」から約2年。
1997年2月にシングル「ID」(カップリングは「風の引力」)をリリース。
そして、その3月発表となる4枚目のアルバム。
4月には「ONE」がシングルカットされる。
こちらのカップリング「着地点」「こんなふうに」はいずれもアルバム未収録だ。
勇ましい雰囲気から壮大になるロック「着地点」、
ミドルテンポの「こんなふうに」
いずれも味のある楽曲だ。
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ASKAのささやくようなボーカルが印象的な「風の引力」で幕開け、
ソウルフルなアップテンポシングル「ONE」と、
ASKAのこれまでと若干異なる作風に戸惑ってしまう。
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と、そこで待ってました、
好きなタイプの壮大バラード「草原にソファを置いて」。
一部「夢の番人」調のリフがあるが、
スケール感あるサビのメロディはさすがだ。
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続く「バーガーショップで逢いましょう」は
ポップで大変ノリやすい楽しい曲。
ウエスタンなコーラスワークも絶妙。
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「僕はすっかり」のようなAOR路線も
ASKAソロ時代になってから目立ってくる路線の楽曲。
タイトルがのっかるメロディは
このフレーズのために作られたメロディのように秀逸だ。
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「共謀者」も今回のアルバムの路線を感じさせる出だしのフェイクだが、
サビのメロディラインは洋楽調でかっこいい。
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「帰宅」は音数を抑えてわかりやすく仕上げた佳曲で、
ボーカルや詞もすんなり入ってくる。
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またしてもこのアルバムの独自路線を強く感じさせる「ブラックマーケット」だが
この曲も「共謀者」同様にサビで爽やか路線になるのが絶妙だ。
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このアルバムの中では正統派路線の楽曲、
「君が家に帰ったときに」は
癒しポップ路線の雰囲気で聴き心地よい。
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最後の「ID」はおどろおどろしい雰囲気で進行し、
本作のイメージをよくまとめている楽曲だ。
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これまでのバラード主体のイメージからの
一新を狙ったロックな匂いが全体に充満している。
好きな人にはたまらないアルバムだ。
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おすすめ楽曲を敢えて3曲挙げるなら...
03 草原にソファを置いて
04 バーガーショップで逢いましょう
07 帰宅
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