おとななソロアーティスト、ASKA。
ロック世界連発だったところから
ミレニアムになり、チャゲアスの活動から
徐々にソロ主体へ移り変わっていった
そんな時代の作品を見てみよう。
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06 scene Ⅲ おすすめ度 ★★★★★
② good time(シングル)
③ 愛温計☆
④ walking around the Xmas
⑤ 心に花の咲く方へ☆(シングル)
⑥ 君の好きだった歌へのプロローグ
⑦ 背中で聞こえるユーモレスク☆
⑧ loop(“birth”reconstructive mix)
⑨ 抱き合いし恋人
☆は「敢えて3曲挙げるなら」選曲
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2000年7月に久々のバラードシングル「good time」をリリース。
カップリングはアルバム未収録の「judge by myself」。
前二作のような、怪しげなロック路線の楽曲だ。
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そしてマイペースに2003年12月には「心に花の咲く方へ」を発表。
(カップリングなし)
これらを引っ提げてようやく2005年11月に
実に7年ぶりに帰ってきたアルバム。
7年と言う期間はASKAソロのオリジナルアルバムとして
現時点でもっとも間隔が空いた期間である。
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アルバムは混沌とした展開から
サビで解放感のあるメジャーコードに回帰する「birth」で始まる。
ここ2枚のロック路線から戻ってきたことを
象徴するような展開の楽曲で、
その回帰路線はアルバムタイトルにも現れているように思う。
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2曲目の「good time」 からは
いよいよ楽園モード全開のsceneらしい曲が並ぶ。
穏やかな曲想の中に力強さを秘めた
強い意思を感じるような気もする。
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3曲目「愛温計」も同じ路線の
「はじまりはいつも雨」を彷彿とさせる癒しポップ。
曲の最後にそのフレーズも出てくる。
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「walking around the Xmas」は
久々のクリスマスソングで、
「今夜ちょっとさ」的サウンドが耳に残って
ほんわかする系の曲。
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シングル「心に花の咲く方へ」 は
詞のメッセージ性の強い壮大なバラード。
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インストの「君の好きだった歌へのプロローグ」を経て、
「背中で聞こえるユーモレスク」も
ジャジーでありながら牧歌的雰囲気で展開する佳曲。
メロディの締めが音階の「ミ」で終わるのもおしゃれフレンチ。
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「loop ("birth" reconstructive mix)」では
アルバム全体のバランスをとっている感じだが、
ラストは「抱き合いし恋人」と
やはりsceneに回帰するようなバラードで締める。
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まさに個人的にはASKAソロとして
こんな作品を待ってました、という傑作アルバム。
全9曲だがインスト曲やリミックスを除くと7曲。
曲数は少ないのは少し残念だが、
収録曲はどれも聞き所たくさん。
好きなASKAが帰ってきたなあ、と実感できるアルバムだ。
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おすすめ楽曲を敢えて3曲挙げるなら...
03 愛温計
05 心に花の咲く方へ
07 背中で聞こえるユーモレスク
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C1 STANDARD おすすめ度 ★★★☆☆
C2 BOOKEND おすすめ度 ★★★★☆
2009年、2011年と発表されたカバーアルバム。
ただし、「BOOKEND」の中に
「STANDARD」が包含されており、
基本的には「BOOKEND」を入手していればよいだろう。
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新曲「思い出すなら」と、
チャゲアス時代の「GUYS」収録の名曲「世界にMerry X'mas」と、
ソロアルバム「scene II」に収録の「Please」の
セルフカバーも含んでいる。
ジャジーでおしゃれなクリスマス時期には
入手してBGMにしたい、そんなアルバムだ。
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バックナンバーはこちら
ソロ・デビューのsceneは今でも伝わりますか? ~ASKAを集める① - おとなの自由研究
はじまりはいつも雨だけれど空は青~ASKAを集める② - おとなの自由研究
晴天を誉めるなら夕暮れを待て~ASKAを集める③ - おとなの自由研究
僕はすっかり共謀者~ASKAを集める④ - おとなの自由研究
Tattoo Girlと同じ時代を~ASKAを集める⑤ - おとなの自由研究
心に花の咲く方へ愛温計~ASKAを集める⑥ - おとなの自由研究
いろんな人が歌ってきたように~ASKAを集める⑦ - おとなの自由研究