おとなの青春、L⇔R。
リードの黒沢健一氏は残念ながら
2016年に脳腫瘍で亡くなっているが
その音楽は今も色褪せない。
そんなL⇔Rのデビュー直後の作品を振り返ってみよう。
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00 L おすすめ度 ★★★☆☆
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1991年11月発売の5000枚限定のミニアルバム。
現在はプロモーションアルバムだった「R」とセットで
「L+R」としても発売しているが、
全曲とも以後のアルバムに収録されるため、
割愛させていただく。
ただしバージョン違いはあり、
コレクターなら入手しておくべきだろう。
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01 Lefty in the Right おすすめ度 ★★★★★
②7 Voice
③Bye Bye Popsicle 一度だけのNO.1☆
(シングル)
④Holdin'Out☆
⑤Love is real?
⑥Motion Picture(アメリカン)
⑦I Can't Say Anymore
⑧PACKAGE…I missed my natural
⑨With Lots of Love Signed All of Us
⑩Dounut Dreams
☆は敢えて3曲選ぶならセレクト
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1992年4月の初のメジャーフルアルバム。
5月に①③を両A面でシングルカットする。
L⇔Rはこんな音楽をやっています、
という入門編として非常に聞き応えがあるし、
10曲なのに30分ちょっとという、
ダラダラせずにビシッとまとまったような、
60-70年代アメリカのアルバムのような、
そんなアルバムだ。
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なんといっても冒頭の「Lazy Girl」だろう。
この1曲にL⇔Rが詰まっている、と言っても過言ではない。
メロディアスなメロディは勢いがある
アメリカ60-70年代のロケンロール。
曲構成もファルセットを多用するBメロ、Cメロと
エンドレスメロディとなるAメロと
様々に展開して実に楽しい。
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もちろんL⇔Rならではで、
ヘッドホンかイヤホンで聴くと
新しい発見が次々詰まっている。
個人的にも学生時代にアカペラで歌おうと頑張った思い出の曲。
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1stアルバムの1曲目でガツンと
バンドについて自己紹介するような
スタレビの「シュガーはお年頃」に位置するL⇔R代表曲だ。
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勢いのあるサウンドの「7 Voice」に続いて、
両面シングルの「Bye Bye Popsicle 一度だけのNO.1」は
キャッチーなメロディが懐かしさを感じさせる。
あの服部良一氏も認めた楽曲として
初期のL⇔Rを代表する楽曲だ。
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そしてメジャーセブンとはこういうものだと
言わんばかりのサビを展開する「Holdin'Out」は
全編にわたるコーラスも聞き応えある。
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ある意味L⇔R名物とも言える、
スローなのにすごく複雑なメロディが特徴的な「Love is real? 」は
L⇔Rマニアは思わず癖になってしまうこと請け合いだ。
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前半5曲の充実度がハンパなく、
既におなかいっぱいになりそうだ。
ギター弾き語りで歌うバージョンも必見。
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後半は再びアメリカ60年代な「Motion Picture」で始まる。
英語詞でもはや聴いているのは邦楽の域を超える。
このサウンドが好きなら
L⇔R好きになるのは間違いない。
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こちらも勢いのあるサウンドで
嶺川貴子氏のコーラスが心地よい「I Can't Say Anymore」、
そして「PACKAGE」もライブで盛り上がった楽曲で
同じく勢いを持った蒼さがよい。
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アカペラ小品「With Lots of Love Signed All of Us」を経て
最後を飾る「Dounut Dreams」は、
名物のスローな複雑流麗メロディもさることながら、
中盤以後のコーラスマジックにかかったような展開で、
アルバムの締め括りと言うより、
もっと次のアルバムを聴きたくなるような、
魔法にかけられたような感覚さえ覚える。
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全10曲、一気に聴ける30分台のアルバムで、
L⇔Rに興味を持ったなら、
ベスト盤よりもまず聴いてほしい、
そんな密度の濃いアルバムだ。
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おすすめ楽曲を敢えて3曲挙げるなら...
01 Lazy Girl
03 Bye Bye Popsicle
04 Holdin'Out
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