おとなの駆け抜けた青春、谷村有美。
1992年になり自作曲を一気に拡大、
シンガーソングライターとしての出世作を
振り返ってみたい。
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06 docile おすすめ度 ★★★★★
2 いちばん大好きだった(シングル)
3 たいくつな午後☆
4 空からの贈り物☆
5 猫になりたい
6 この夜に
7 ほんとの私☆
8 愛する勇気
9 フリージアと後悔
10 ときめきをBelieve
(シングル・崎谷健次郎作曲)
☆は敢えて3曲選ぶなら、の選出曲。
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クリスマスアルバムで幕を閉じた1991年から
1992年は6月にシングル「ときめきをBelieve」
(カップリングは「PRISM」収録の「ひとつぶの涙」)
そして11月に自作曲のシングル「いちばん大好きだった」
(カップリングはこれも自作曲で、
アルバム未収録でノンサブスクの「恋しているから」)
「恋しているから」は、メロディの主張感が強い楽曲で、
特徴的なアレンジも印象的だ。
コレクターならこぼしやすい楽曲であり、
きっちり確保しておきたい。
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これらを経て12月発売となった
自作曲が9曲に一気に増え、
シンガーソングライターとしてイメージチェンジに成功した名盤だ。
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冒頭曲「ありふれた朝」は
タイトル通りに朝もやの中始まるような、
さりげない1曲。
有美さんのボーカルが朝聴くのに心地よく、
二日酔いの朝でも大丈夫そうな楽曲だ。
中坊の頃に友人にCDを貸すと
この曲の評判がすごく良かった。
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シングル「いちばん大好きだった」は
私がハマるきっかけになった曲だ。
Aメロからすごくキャッチーで明るいのに
歌詞はとても悲しい歌であるところに、
クリスタルボイスで歌われることで、
様々な情緒がベストマッチな感覚。
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この曲は本人出演のMVの出来栄えも凄くよくて、
おそらく男性ファン層を一気に増やしたと思われる。
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3曲目「たいくつな午後」も疲れ切った日の
翌日午後くらいにじっくり聴きたい
心が綺麗になるのを感じるミドルポップだ。
最後の「心のえいようぉ〜」の発音がよい。
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「空からの贈り物」も何だかふんわりと
空に上るような不思議な感覚の楽曲。
ラテンのテンポにのり、サビでは高音の魅力を思う存分味わえる。
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「猫になりたい」 は不思議なテンションで展開するものの
猫好きなら共感出来るさりげない存在感。
全コーラス後の音声を変えた低音コーラスも隠れた魅力。
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このアルバムの中では最もしっとりな「この夜に」は
パーカッションの独特の音色構成と
ほぼ全編にわたってタニムラ声のコーラスが
空から降ってくるように構成されている。
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ちなみにこの「猫になりたい」「この夜に」の並びは、
チャゲアスの大ヒットアルバム「TREE」の
「CAT WALK」「夜のうちに」の並びと似てるかもと思った人が
全国で私以外にも5人くらいいるかも。
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一転、ラテンのテンションで展開する「ほんとの私」 は
サウンドアレンジ、楽曲、詩が見事に調和した佳曲と言えよう。
コーラスアレンジも心地よくブラスと噛み合い
今後のタニムラの方向性の一ジャンルとも言える楽曲。
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「愛する勇気」 は長らく自身がDJの
FM802のMUSIC GUMBO水曜日の
(日曜がKANが隔週だった)
エンディングだった曲。
イントロのフレーズが最後の締めメロディになるのが面白い。
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「フリージアと後悔」は勢いのあるサビメロが印象的な
女性でなければ歌えないような曲。
アレンジもポップなシンセのフレーズが楽しい。
なお、後に「フリージア」という楽曲も出るが全く別作品だ。
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「ときめきをBelieve」は崎谷健次郎作曲の
安定感ある8ビートバラード。
こういう曲を当時の髪が肩くらいに短くなった谷村が歌うと
とてもしっくり来て良かったわけです。
後半の畳み掛けるようなコーラスアレンジは
何回でも聴きたくなること請け合いだ。
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というわけで、一曲以外は全部自身の作曲ということで
完全に女性アーティストへの方向転換に成功した作品で
個人的には一番好きなアルバムだ。
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おすすめ楽曲を敢えて3曲挙げるなら...
(シングル省きます)
03 たいくつな午後
07 ほんとの私
04 空からの贈り物
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このアルバムは正直名曲揃いの名盤で、
3曲選ぶのは本当に心苦しい。
「フリージアと後悔」あたりも入れたかった。
シンガーソングライター谷村有美の
最高傑作だったのではと個人的に思っているアルバムなので、
ジャケット写真も含め絶対に入手すべきアルバムだ。
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前作「愛は元気です。」などはコチラ!
「With」と「White Songs」もあるよ

