おとなのメンターシップ、箱根駅伝。
区間タイム偏差値をレースごとに計算すると
歴代の記録はどんな感じになるのか?
過去の史上最大偏差値はどうか、
まとめてみた。
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ここ4年の区間賞者
区間 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
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1区 | 米満(創価) 61.3 | 鎌田(法政) 61.7 | 吉居(中央) 65.3 | 冨田(明治) 63.1 |
2区 | 相澤(東洋) 65.4 | ヴィン(東国) 67.2 | 田澤(駒澤) 63.5 | 吉居(中央) 64.6 |
3区 | ヴィン(東国) 73.7 | 石原(東海) 68.1 | 丹所(東国) 66.7 | 中野(中央) 60.8 |
4区 | 吉田(青学) 69.6 | 嶋津(創価) 62.9 | 嶋津(創価) 65.6 | ヴィン(東国) 69.0 |
5区 | 宮下(東洋) 65.9 | 細谷(帝京) 62.8 | 細谷(帝京) 65.2 | 山本唯(城西) 65.2 |
6区 | 館澤(東海) 70.1 | 花崎(駒澤) 65.6 | 牧瀬(順天) 64.3 | 伊藤(駒澤) 64.7 |
7区 | 阿部(明治) 75.1 | 佐伯(東国) 65.8 | 岸本(青学) 67.9 | 葛西(創価)杉(明治) 64.4 |
8区 | 小松(東海) 68.9 | 大保(明治) 66.7 | 津田(順天) 64.6 | 宗像(法政)木本(東洋) 62.3 |
9区 | 神林(青学) 67.5 | 石津(創価) 67.9 | 中村(青学) 68.1 | 岸本(青学) 65.2 |
10区 | 嶋津(創価) 64.9 | 石川(駒澤) 71.1 | 中倉(青学) 68.9 | 西澤(順天) 63.2 |
各区間の区間記録保持者
区間 | 年 | 区間記録保持者 | 区間タイム偏差値 |
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1区 | 2022年 | 吉居(中大) | 65.3 |
2区 | 2021年 | ヴィンセント(東国大) | 67.2 |
3区 | 2020年 | ヴィンセント(東国大) | 73.7 |
4区 | 2023年 | ヴィンセント(東国大) | 69.0 |
5区 | 2023年 | 山本唯(城西大) | 65.2 |
6区 | 2020年 | 館澤(東海大) | 70.1 |
7区 | 2020年 | 阿部(明治大) | 75.1 |
8区 | 2019年 | 小松(東海大) | 73.5 |
9区 | 2022年 | 中村(青学大) | 68.1 |
10区 | 2022年 | 中倉(青学大) | 68.9 |
4区は吉田(青学大) 69.6
5区は宮下(東洋大) 65.9
10区は石川(駒大) 71.1
と、区間記録以上に区間タイム偏差値を稼いだランナーがいますね。
ということは、歴代の名ランナーたちは
どのくらいの区間タイム偏差値になるのか、
1区間ずつ見てみよう!
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歴代の記憶に残る快走ランナーの区間タイム偏差値は?
10区 遠藤司3(早大) 1:04:05
1984年の、区間変更前の21.3km時代にもっとも長く残った区間記録だ。
この頃の箱根10区は着実に繋ぐ目的で、
ペースを守るランナーが大半なので、
キロ3分で押すランナーは少なかった。
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その区間タイム偏差値は...70.5!
駒大の石川が上回った。
記念大会で20大学出場ながら、
平均タイムが1:09:37なので
5分以上もそれより早いが、
標準偏差が2分42秒と大きかったため、
好タイムでも区間タイム偏差値はさほど延びなかった。
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9区 山田3(順大) 1:10:09
1989年、テレビ放送が始まって間もない頃、
復路の順大の代名詞だった9区。
順調にトップを快走していた日体大より
2分近く後にスタートし、
抜き去って2分近い大差をつけた。
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その区間タイム偏差値は...69.2!
青学の中村をさらに上回った!
平均タイムが1:15:40の時代で
やはり5分以上よいタイムだが
標準偏差2:52と格差も大きかったのと
15大学だけなので、70超がなかなか難しい。
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8区 古田1(山梨学院大) 1:04:05
1997年の最近までもっとも古い区間記録だった。
山本(日大)と同期で有名ランナーだったルーキー古田の快走だった。
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その区間タイム偏差値は...76.1!
さすが長らく破られなかっただけある数値だ。
なお平均タイムは1:07:16、標準偏差が1:13と、
上下位格差が少ない区間だった。
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7区 武井3(早大) 1:02:53
山梨学院とのデッドヒートの中、
山下りで逆転された直後、
あっというまに抜き返し3分差をつけた。
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その区間タイム偏差値は...72.2!
明治の阿部に及ばなかった。
平均1:07:26、標準偏差2:03
15大学時代で、ブレーキ走者もあり、
標準偏差へ影響したのが大きそうだ。
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6区 谷口(日体大) 57:47
1983年、こけちゃいました! のマラソンの谷口さんの記録。
世界選手権マラソン金メダルランナーの
圧倒的な区間記録だった。
なんせ区間2位が1時間1分台だ。
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その区間タイム偏差値は...70.6!
やはり15大学時代でのびなかった。
平均タイム1:03:04、標準偏差も2:34と大きかった。
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5区 柏原2(東洋大) 1:17:08
先頭からの6分差を大逆転した
山の神童の2年目。
悪条件の中でダントツ区間賞だった。
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その区間タイム偏差値は...74.5!
宮下や妖精山本よりも10近く上回った。
平均1:24:12、標準偏差2:53と
差がつく5区でのこの偏差値は
驚異的だというほかないだろう。
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4区 藤田4(駒大) 1:00:56
1999年、三冠を目指した駒大だったが、
2区区間新の三代(順大)の快走で
大きく遅れていた。
エース藤田は貧血などがあり4区起用。
トップ大橋(順大)との大差を大逆転し
大八木コーチにガッツポーズした。
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その区間タイム偏差値は...67.5!
吉田やヴィンセントに及ばなかった。
平均1:05:44、標準偏差2:45。
15大学だったのと、大ブレーキが2名あり、
標準偏差が大きかったのが影響しただろう。
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3区 小林正4(早大) 1:02:49
1995年、やはり山梨学院との戦いだった頃、
中馬(山学)との1分半差を逆転して大差をつける
区間新記録の快走を見せた。
この後4区も小林雅が区間新記録で、
なお、5区も小林修が走って往路優勝したため、
3区間連続のトップ小林リレーでもあった。
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その区間タイム偏差値は...77.5!
ヴィンセント超えの快走だった。
平均1:05:49、標準偏差1:05と、
小林以外全員1時間5分ー7分の走りだった。
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2区 渡辺3(早大) 1:06:48
その小林の前に2区で
留学生マヤカも寄せ付けない
中継所からどんどん追い抜いていく圧巻の走りだった。
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その区間タイム偏差値は...62.3!
意外にも伸びなかった。
平均1:10:59、標準偏差3:24。
15大学だったのと、大ブレーキがあり
標準偏差が3分以上だったことが影響か。
ちなみに渡辺4年時も偏差値は60.2に留まる。
やはり1時間20分以上の大ブレーキがあったのが影響している。
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1区 佐藤2(東海大) 1:01:06
2007年、1区。2位に4分差をつける世紀の独走だった。
2位争いが大西(東洋大)以外牽制してしまい、
スローペース、大西も失速したため
圧倒的に抜け出した。
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その区間タイム偏差値は...91.3!
史上最高と思われるものすごい劇走だった。
平均1:05:29、標準偏差1:04であり、
レース展開が産み出した驚異の偏差値だった。
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