ミレニアム目前、印象的な楽曲たちで
音楽界で独自の地位を確立した頃の
作品を見てみよう。
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10 12k おすすめ度 ★★★★★
☆は「敢えて3曲挙げるなら」選曲
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97年1月発売の前作からまた1年ちょっと、
シングルを3枚発表し、
満を持して98年3月発売の10作目。
シングルは「Change」「交差点」「湖」すべて含み、
カップリングも「湖」のB面「You'll be alright soon」以外
「虹の地球」「Time Loop」は含んでいる。
辛島美登里にしては珍しい
全曲新曲で12曲入りのオリジナルアルバム。
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インストの小品「Coi-bito」に続く
シングル「湖」は爽やかなテンションで幕開けする。
サビのコーラスリフレインが耳に残る。
跳ねるようなリズムの「大切な人」も
キャッチーなサビメロにのっかり
安心の辛島ポップサウンドという感じだ。
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主張感のあるメロディが印象的な「最後の夜に」は
「愛すること」「あなたの愛になりたい」路線のバラード。
雨音のようなAメロも斬新だ。
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新ジャンルとも言える「誰にも言えない恋だから」で
少し妖しさを纏った後、
「Time Loop」も同じ路線の楽曲。
特徴的で変則的なサビのメロディが耳残るが、
これまでの辛島ポップ路線とは一線を画している。
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この2曲の混沌な雰囲気を交通整理するような
8ビー卜で聞きやすい「 ともだちでいたいのに」で
ホッと一息し、アルバムは後半に入る。
シングル「交差点」もミドルテンポで聴きやすい。
サビの最後の部分がなんだか癖になる。
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こつこつとしたリズムを刻むような「靴音」に続いて、
辛島ポップで心地よい。
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説得力ある旋律を情感込めて歌い上げる「Waiting for you」を経て、
大陸要素たっぷりの「虹の地球」は
壮大なコンセプトの地球楽曲シリーズで締める。
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たぶん辛島美登里の作品の中で
評価が別れそうなアルバム。
ただ、新たな方向へとチャレンジしていく様は見てとれる、
そんな新生・辛島美登里を堪能したい。
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おすすめ楽曲を敢えて3曲挙げるなら...
10 虹の地球
03 大切な人
04 最後の夜に
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B5 EVER GREEN MIDORI KARASHIMA BEST ALBUM おすすめ度 ★★★★★
デビュー10周年を記念して1999年1月発売のベストアルバム。
代表曲「サイレントイヴ」「あなたは知らない」
「愛すること」「あなたの愛になりたい」
「笑顔を探して」が網羅されており、
ファン人気の高い「ツバメ」「最後の手紙」もあり、
新曲「サヨナラ」も含む、
ベスト盤らしい15曲が集まったベスト盤。
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漏れてる代表曲として「黄昏を追い抜いて」「夕映え」
「瞳・元気」「keep on keeping on」などがある。
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「星とワインとあなた」「虹の地球」「最後の手紙」は
ニューバージョンと言うことで、
テンポアップしてよりジャジーになったり、
より弾き語り調が明確になったりと、
これらも聞き応えがある。
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新曲「サヨナラ」はイントロこそ
あれそっち系の曲か、という印象だが
メロディは安心の辛島美登里らしさ満開だ。
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辛島美登里を集める・バックナンバー
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